元ベンチャー企業CIOにして、自称LOHASのカタリスト。日々のロハスな出来事をエッセイにしてみるつもりですが、全然関係ないことも一杯書いてるような気がする。


by lohasway
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

都会の中で孤独を募らせる人たち

元次官宅襲撃 小泉容疑者、父への手紙でも「犬の仇討ち」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081126-00000005-maip-soci

その動機の不明瞭さからいろんな憶測を呼んでいるこの事件。
当初は私も、裏に闇の組織が絡んでいて、身代わり出頭か、雇われて罪を犯したのかと、
刑事ドラマ風に推測していたのですが、どうも真相は本当に本人が語っているままの、
“純粋さ”が動機のように思えてきた。

今、世間で関心を集めている問題の一つに、“ワーキングプア”がある。
特に、高学歴にもかかわらずそうなってしまい、そこから抜け出せないで
フリーターというか、非正規雇用でしか働き口を見つけられずに
何の希望も見出せないような生活に追い込まれていく人達。

高度成長期が終わった今、「自己責任」という名の下に「負け組」の人達は、
復活のチャンスもロクに与えられずに、社会の底辺に追い込まれるしかないような
世の中になってしまっていないか。

子供の頃はやさしいいい子であったことや、
借金はしていたようだが、家賃は滞納することがなかったという気真面目さを
うかがわせるような行動を聞いていると、
大学中退や、仕事が上手くいかなかった等の、少しの失敗を重ねただけで世間から
見放され、子供のような純粋な心を持ったまま孤独感を募らせた果ての
本当に悲しい犯行のような気がしてきた。

完璧な人間などいないはずで、誰もがいろんな失敗を重ねながら成長していくのは
当たり前のこと。その失敗を「社会」として皆で大きくカバーすることが一昔前までは
機能していたと思うのだが、それが現代社会は崩壊寸前に来ていると思う。

今日も地域の集まりで、罪を犯した青少年の保護観察をされている保護司の方たちの
お話を聞く機会があった。今の時代、“前科”ものに対する風当たりはかなり強いそう。
本人たちは、本当に深く反省し二度と同じ過ちを犯さないという強い意志の元に
社会復帰を目指しているし、保護司の方たちもそれについては太鼓判を押せるのだが、
なかなかそういう人達を、正規雇用はいうに及ばず、非正規でも受け入れてくれるところを
探すのに大変苦労する時代だそう。

昔からいうように、失敗は若者の特権である。
私自身もいろんな失敗を重ねてきたし、40過ぎた今でもまだ失敗を重ね、
回りの人間を心配させたり、迷惑をかけたりしながら生きている。

現代は、失敗を「自己責任」だけで片付けてしまうような冷たい社会にしてしまっていないか。
失敗が許されるからこそ、それでもまたチャンスが与えられるからこそ、
新しいことにチャレンジしてみようと思う。

もし、そうでないなら、社会に活力など決して生まれてこない。
レールからはみ出せない人生なんて何の面白みもない。
レールから誤って外れてしまったら二度と戻れないのか。
レールさえ見えないような環境で生まれ育った子供たちはいったいどうすればいいのか。
負け組の烙印を押され、将来に絶望するしかないような環境に追い込まれてしまった
人達はどうすればいいのか。

どんどん広がっていく経済格差の中、そういう人達への思いも馳せられないような
世の中になっていく限り、この種の事件はある意味起こって当然なのかもしれない。
先日の秋葉原での大量殺傷事件もしかり。
寂しいね。
[PR]
by lohasway | 2008-11-26 23:58 | 時事トピック